映画YUKIGUNI
1958年に生まれた雪国というカクテルがある。
マティーニやギムレットなど有名なカクテルのことを、スタンダード(=標準的な)カクテルと呼ぶが、日本のカクテルでスタンダードと呼べるカクテルの代表格が、この雪国である。 作り方はウォッカをベースにホワイトキュラソーとライムジュースを加えシェイクする。カクテルグラスの淵をレモンで湿らせて砂糖をまぶしたスノースタイルという形でミントチェリーが底に沈む綺麗なカクテルである。
このカクテルの生みの親である井山圭一さん(92歳、大正15年生まれ)にフォーカスを当てたドキュメンタリー映画である。
私事になるが昨年亡くなった父が大正15年生まれ、カクテルが誕生した翌年に私が生まれていることもあり、妙な縁を感じて興味深く観た。
まだ山形県酒田市で現役バーテンダーとして「ケルン」に19:00~22:30でカウンターに立つ老バーテンダー井山さんに父の面影が重なる。